血と炎

プロット




      プロローグ   暗転のなかに、白(エリオ)と、黒(ファノ)の、衣装の二人の青年が浮かびあがる。   きっかっけ、センター奥に、赤(エルビラ)の衣装の女があらわれ、短いソロの後、 三人のダンスとなる。(タンゴ・ボレロ系)      激しく、官能的に。曲、振り決って。暗転。      カーテン閉まる。         第一場   照明全開、貴族の館か、サロン風の、ステージ。   マリオの、歌ソロ、ルシオとクレオが、ダンスと、歌で絡む。決って。 エリオ・セルバンティス伯爵と、弟のテオドール。エリオのフィヤンセ、ソニヤが出る。   この館の侯爵夫人のこと、エリオの婚約のこと、若さと未来について、語り合う。   侍従の、呼びで、メレンデス侯爵夫妻が、登場する。   エルビラ・メレンデス侯爵夫人、噂どうり、艶っぽい美貌の女性である。 侯爵の、挨拶があって、曲が流れ、3組〜5組の、ダンス。エリオ他。(ワルツ系) 侯爵がエルビラをうながして、ダンスの中へ加わるようにする。エルビラ踊りの輪の中に加わる。   パートナー・チェンジで、エルビラ、エリオと、組む。エリオの、心の内に走る衝撃、想い。 もう一度、チェンジして。曲終る 侍従の、食事の合図で、侯爵に、うながされて、エリオを、残して、全員退場。   エリオの独白。侯爵夫人への想い。自分にはソニヤがいると言うのに。   激しい迷い。歌ソロへ入る。歌終わって、エルビラ出る。   エリオになぜ食事の場へ来ないのかと聞く。優しく、優雅に。 エリオ、突然で、驚くが、戸惑いの内にも、喜びがわいて来る。 激しい衝撃に、かられて、エルビラを、抱きしめようとする。 エルビラは、逃れ、それを拒絶し、たしなめる。 エリオそれでも抑え切れず、エルビラのドレスの裾に口づけ。        BGM        カーテン閉まる       第二場   ジプシー風の、曲。3人程の、ジプシー娘が、出て、歌と、踊り。   曲が、終わり決まって。歓声と拍手があがり。カーテン開く。        第三場   ファノの歌ソロ。娘たち、男達が、それに合わせて、歌い踊る。決って。 メリッサが、ファノに寄ってメレンデス侯爵領に、来るのは久し振りだと言う話しをする。 同意しながらも、ファノは、別の所へ、想いを、飛ばしている。 メリッサが、ファノの昔の女、エルビラの話を始めた頃、ファノの横に居た娘、ファニータ (先程、センターに居た娘)が、ファノを、裏切って捨てた女だと罵る。 ファノそれを聞いて、カットして、ファニータを、平手打ち。ワット泣く、ファニータ。 ファノ、ファニータを抱き上げて、妬くな、心配するなと、たしなめる。   その時、人々の歓声、エルビラがやって来たのだ。メリッサが大喜びで迎える。   懐かししがって、群がる人々。ファノが、人々を割って、エルビラを向かえる。   目と目の会話、妖しい炎。      BGM・カーテン閉まる        第四場   エリオ登場。テオドールが追って出る。   エリオを止める、エリオが、何度となくメレンデス侯爵邸に出かけ、その目的が、   メレンデス侯爵夫人であることが、噂になっていると責める。   エリオのファンセ、ソニヤが可哀相だと言って責める。エリオは分かっているが、   エルビラへの想いは、もう止められないとテオドールを、振り切って退場。   同時に、逆からソニヤが、出て立ち尽くす。テオドールそれに気付いて愕然として。   BGM・暗転・カーテン開く。        第五場   エルビラが立っている。物憂げな、考えごとをしている感じで。緩やかな、曲が流れ、揺れる、   自分の心を歌う。   エリオが出て、重ねて歌う。エルビラ驚く。曲止まって。   エリオ、無礼を、わびる、エルビラ毎日のように通って来る彼をたしなめる。   エリオには、フィアンセも、居て将来のことを考えるようにと、説く。   エリオは、良く分っていると、言うが、貴女に、出会ってしまったと言い。   自分の想いを止める事は、神であっても無理だと言う。   エルビラも、好意は持っていると、告白する。しかし、夫も、愛していると、言い、苦しめないで   欲しいと、訴える。   曲、再び流れて、2人のデュエットになり、エリオ抑え切れず、夫人を抱きしめキス。   暗転    ファノがスポットの中に浮かび上がる。エルビラも良くやるさと言う。   昔は、自分の女で、侯爵に見初められて、侯爵夫人に納まっているが、自分が戻ってから、   又深い仲になっていると言う。独白終わって。        照明全開   エルビラだけ残っている。ファノになぜこんな所に居るのかと聞く。   ファノ笑って。エルビラに、会いに来たと、おどけて言う。   エルビラ、それだけ?と、もう一度、問い詰める。ファノそれだけさと、答える。    エルビラ、それだけなら、もういいでしょうと、言い、別れようとする。   ファノも同意した所へ、トマスが何か抱きかかえて、逃げ込んで来る。   エルビラとぶつかりながら、ファノの所へ、走り寄る、トマスが、ファノの言った通り、   金になりそうなものが沢山在ったと騒ぎ立てる。   エルビラ、やっぱりと、責めようとするが、見なかった事として、見逃してやると言う。   ファノ、トマス、礼を言い、退場。   エルビラ私は、いったい誰を愛しているのかと自分に、問いかける。   彼女には、3人の、想い人が居るのだから。      BGM・カーテン閉まる        第六場   メイドと、侍従達の、会話を、ナンバーで、夫人の恋の話し。   しょっつゅう起こる泥棒騒ぎ、侯爵の寛大さも困った物だと、話し合っている。   明るく、面白、おかしく。   それを、打ち消すような、叫び声、侯爵の突然の死である。メイド侍従達、大騒ぎで、退場。   カテーン開く。        第七場     疑惑   暗転の中。エルビラ出る。スポットライトのみ。BGM流れている。   夫の死。毒殺であること、酒に、毒が入っていたこと。   自分が疑われていることを、独白。    キッカケの、BGM。   下手に、ファノと、ファニータが、スポットの中に、浮かび上がる。   侯爵の死について語る。ファニータは、ファノを疑っていることを、ハッキリ言う。   ファノは、笑って、取り合わない。スポット消える。   同時に、キッカケのBGM、短く。   上手に、エリオと、マリオが、スッポットの中に浮かび上がる。侯爵の死について語る。   酒は、エリオが、送った物だと言う話しをする。   エリオは、知らない、自分では、ないと言うが、侯爵夫人の事で、疑われていると話す。   スッポット消える。エルビラ、いったい誰が夫を殺したのかと、思い悩む。    照明全開   エリオ残っている。エルビラに声を、かける。   エルビラ驚く、エリオ、侯爵の死について悔やみの言葉を、言ってから。   侯爵を、殺したのは自分ではないと、訴える。エルビラは、分っていると言う。   酒は、確かにエリオの持ってきた物だが、入っていた毒は、エリオでは、作れない物だからだ。   エリオ安心するが、エルビラは、しかし、自分は作れると、告白する。   だが自分は、夫を愛していたし、疑われているように、財産が目的で、侯爵家へ、嫁いで、   来たのでは、ないと言う。エリオは、夫人を信じていると誓う。   エルビラは、礼を言い疲れているので休みたいという。エリオ、別れを、言って、舞台前面へ。   カーテン閉まる・曲が流れて来る。        第八場   エリオの歌ソロ、何故こうなってしまったのか、侯爵は何故死んだのか、自分は、侯爵夫人を   愛している。   だが自分は侯爵を、殺してはいないと、歌う。退場。   曲引き続いて。反対から、ファノが出る。同じく歌ソロ。   侯爵のこと、エルビラのこと、確かに、目的はあるが、侯爵の死でも、エルビラでもないと、歌う。   曲終って。カーテン開く。       第九場   トマスが、ファノを、見つけて、呼び止める。ファノが、侯爵邸に、探している物はあったかとと聞く。   無かったと、答え。何故無いのだろうと、ファノは、不思議がる。   トマスが、本当に、金になるのかと、聞く。ファノが俺には、それ以上だと、笑う。   そんな二人を、見つけて、仲間のジプシー達が、集まって来る。   たちまち、話題が侯爵のことになる。毒薬が、自分達だけが、使う毒であったために、今大変なことに   なっていること。エルビラを、疑っての陰口。   そんな中に、エルビラが現れる。かなり酔っている感じで、自分のことが、話題になっていることから、   少し、からんだ、様子である。   メリッサが、なだめにかかる。唐突に、思いついた感じで踊りたいと、言い出す。メリッサに、歌って   くれと、せがみ、ファノを引っ張り出して、踊り出す。激しいリズムで、官能的に、色っぽく。   曲が、ノッテ来た時に、ファニータが、立ち上がって、絡む、男一人に、女二人の、ダンスになる。   曲決まって。エルビラ、力が抜けた感じで、立ち尽くし、ジプシー達が見守る中、侯爵への想いを、   叫ぶように、ぶつけて、号泣。      カーテン閉まる。BGM。        第十場    想い   ソニヤが出る。歌ソロ。   エリオを想って、切なく歌う。愛していること、信じていること、きっと自分の所へ戻って来ると歌う。   曲が終る頃に、テオドールが出る。曲終って、兄、エリオへの想い、ソニヤを、悲しませている事実。   エリオの行動。そしてエリオヘの不信を、心のままに、ぶつける。   テオドールの胸の内にエリオの黒髪、ブルーアイは、何か、兄として、信じられない不安が幼い頃から   あった。両親とも同じはずなのに。(父・茶色髪、ブルーアイ。母・金髪・グリーンアイ)   不信から、生じた、心の高ぶりのままに、抑えて来た。ソニヤへの、想いをさらけ出す。   ソニヤは、驚くが受け入れられないと言う。やはり、何者であっても、エリオを愛していると言う。   テオドールは、それでもソニヤを待つと誓う。エリオは、恋によって、自らを、滅ぼすだろうと言う。   BGM。   ソニヤは、驚き、テオドールを見つめて。暗転        カーテン開く。        第十一場    争い   エリオ、足早に出る。マリオ、クレオ、ルシオ達が、追って出る。   エリオを、なだめながらも、少しふざけて。エリオは、自分を疑っているのだろうと、むくれている。   エリオに、人殺しは、出来ないと。結論は、出たとマリオ、クレオ、ルシオ達は、笑う。   それよりも、気晴らしに、侯爵夫人の育った、ジプシー村へ、言ってみないかと、誘う。   会話の途中を軽快なナンバーにして。エリオ、ノッテ、皆で行こうということになる。                   暗転   舞台に、歌声が流れる。ゆっくりと、物哀しく。   舞台奥に、赤系のスポットライトのみで、ファニータが一人浮かび上がる。   流れ者のジプシーの悲哀を、歌にして、フラメンコふうのソロダンス。歌手はメリッサ。   次第に、照明がは入るが、あくまでも暗く悲しい。   まわりに、大勢の、ジプシーの男女が座って居る。そして、一人立ち、二人立ちして、   最後に、ファニータを、中心にしての、激しく、情熱的なジプシーダンスとなる。   エルビラも、ファノも居る。   ダンスが、決まった所へ、ブラボーなどと、叫びながら、エリオ達が、やって来る、   しらけるジプシー達。   女達は、面白半分に、青年達をからかう、喜ぶ彼等の中で、エリオは戸惑い逃げようとして、   エルビラに気付く。   貴女は、何故此処に、居るのかとたずねる。   エルビラ。自分の故郷だもの、不思議は無いでしょうと、言い。ファノもチャチャを入れながら。   二人でふざけている。苛立ち、怒る、エリオ。ジプシー達、ヤジを飛ばして、馬鹿にする。   メリッサは、エリオを、見て、何故か驚く。   次第に、エリオは、苛立ちを抑え切れなくなり、エルビラを、連出そうとする。   エリオにとって、エルビラは、女神に等しい女性なのだ。   それなのに、スレた荒れた姿は、耐えられないのだ。   しかし、エリオの、行動が、ファノの気に触り、二人の口論から、次第に、本気になり出す。   ファノは、エリオが、貴族の息子と、言うだけでも気に入らなかった。   エリオがファノに、手を上げたのを、きっかけに、争いになり、最後にファノは、ナイフを取り出す。   争いの間、はやしたてる者、止める者と、様々、エルビラは、唯ぼうぜんと見て居る。   メリッサも、見つめている。(エリオ)   ファノがナイフを、出して、エリオを威嚇し、追い詰め。あわやと、言うところで、メリッサが、   飛び出してくる。ナイフは、メリッサの腹か、胸に。   あぜんとする、人々。エリオは、何が起きたか理解出来ない。   目の前で、自分をかばった、見知らぬ女が倒れている。   ファノも、愕然として、何故といいたげな表情。   メリッサを、エリオが、抱き起こす。苦しい息の内に、「ごめん、ごめんよ」と、言い残して、   生き絶える。      暗転。   ファノにスポットライトのみ。舞台前面へでる。   メリッサの死。何故エリオをかばったのかと言う疑問。   自問自答が、続き。突然、理解したように、隠し持っていた、布切れ(古ぼけている)を、取り出して、   退場。     暗転   舞台奥に、スポットライト、古いドレスが浮かび上がる。ソニヤの、ソロが、曲のみ流れている。   ドレスの側で、跪いている、ソニヤが、スポットライトの中に、浮かび上がる。   ドレスに、話しかけるように、エリオに対する、不安を、切々と訴える。   他の人影に気付いて。誰?と、問いかける。姿を、見せたのは、ファノである。   ソニヤ驚いて、テオドールを呼ぶ、すぐに駆け込んで来る。       照明全開・薄暗く。   何者だと、テオドールが問い詰める。ファノ笑ってそれを確かめにきたのだと言い。   ドレスを、取る。ソニヤの悲鳴、テオドールが、怒って詰め寄ろうとした時、分かったと、   ファノの叫び。いつの間にか先程の布切れを、取り出して、ドレスの一部と合わせている。   同じ物である。テオドール、ソニヤ言葉を、一瞬無くす。テオドール、ファノに、兄なのかと、   叫ぶように問う。ファノ。そうらしい、しかし今更、貴族の暮らしに、興味はない。   唯、蹴りをつけたかったと、言ってから、ドレスは、もらう。エリオは何処だと尋ねる。   テオドールが、たぶん侯爵夫人の所だろうと言う。   エリオと、最後の、蹴りをつけると、飛び出していく。   立ち尽くすテオドール。ソニヤは、精神の糸が、切れたように泣く。号泣。        カーテン閉じる。        第十二場   エルビラ出る。エリオそれを追って出る。   エリオ、エルビラを、捕まえて、待ってくれと言う。エルビラそれを振りはらって。   自分は、エリオの思っているような女では無いと、訴える。   エリオは、いや、貴女は、自分の感じたような、清純で、可憐な。   そして、可哀相な女だと、言う。   エルビラ、笑って。それはエリオの描いた、偶象、幻想にすぎないと、言う。   そして、自分はエリオをかばって死んだメリッサと、母と娘の、関係だったと告白する。   驚くエリオ、そして、ファノも息子だと言う。兄妹ではないかと、叫ぶ、エリオを見て。   そうだと言って、エルビラは、笑う。   狂ったように、信じないと、エリオは叫ぶ、エルビラいたぶるように。   そうファノはメリッサの、実の息子ではないと言う、メリッサの息子と、ファノを、訳あつて   入れ替えて育てたのだと言う。エリオ、少し、安心する。   ホットして、エルビラに、近づこうとした時。   しかし、エリオは、メリッサを殺す、結果を作ったと言い放つ。それに答えるように、ファノの声。        カーテン開く。        第十三場    決着   カーテン開くと、ファノがドレスを持って立っている。   ファノが手を、下したのは自分だ、しかしエリオが、現れなければ、母親を、殺すことは、無かったと   言う。   エリオは、しかし自分は、メリッサを、知らないし、自分のほうこそ、何故、あのようなことに   なったか教えて欲しいと、言う。   ファノ、答えは、これだと、ドレスを、投げてよこす。エリオ受け取って。これは、   母の、形見の品だと言って驚く。メリッサが死んで、分かったのさと言う。   このドレスが、エリオの家にあって、何もかも。と、言う。   エルビラが、それじゃ、ヤッパリ、エリオがメリッサの息子だったのと、聞く。ファノが、   そうらしいと、答えて、重ねるように、エリオがウソだと叫ぶ。自分と、エルビラが、異父兄妹だと、   信じられない。信じたくないのだ。   ファノが、ウソなものかと、例の、布切れを、投げてよこす。エリオ、ドレスと、   比較して怯えたように、狂ったように、投げ捨てる。   ファノ、自分は、身分や、金が、欲しい訳ではない、唯、自分が何者か知りたかっただけだと言う。   そして、今は、エリオと、決着を、つけたいと、言いナイフを出して、エリオに、取れと、言う。   エリオは、怯えて、嫌だと、言う。そうかと、ファノは、言って、ナイフを足もとに置いて、   もう一つのナイフを、出す。エルビラには、退いていろと、指示してから、ナイフのさやを、   投げ捨てる。   死ねと叫んで、ファノ、エリオに、突っ込んでいく。エリオとっさに、置かれていたナイフに   飛び付いて、手に取る。ファノと、エリオの、決着をつけるときが来たのだ。    ナイフを、使って二人の殺陣。エルビラは、ドレスを、抱いて二人の男の、対決を、見て居る。   ファノのナイフが、エリオの腹へ、エリオ、倒れる。エルビラ、ファノに駆け寄って、終わったのかと   聞く。おまえのことがまだだろうと言い。メリッサから預かっていたと、手紙を、渡す。   侯爵からの、手紙である。内容は、自分は、これ以上耐えられないとして、死を、選ぶと言う事から   始まっている。   侯爵は、自殺であった。メリッサから、毒薬を譲り受けていたのだ。   自殺の理由として、エルビラの、恋人達のこと。しかし、見て見ぬ振りしか出来ない。   愛しているが、エルビラは、自分の、異母兄妹であると、知ってしまったから。   女として愛した女を、抱けず、他の男に、抱かれるのを、見ていることに、耐えられなくなったとして、   死を決意したと書かれていた。   エルビラ怒りとも、哀しみとも、取れる、激しい想いを、ファノにぶつける。   ファノしっかりと、エルビラを、なだめるように、抱き止め。愛していたさ、俺だってと、囁く、   エルビラ、少し落ち着いて、見つめ合った、時、エリオ最後の力を振り絞って立ち上がり。   エルビラは、自分のものだと叫び。ファノを呼び、ファノが振り返った時、飛び込んで、   胸を刺し貫いて、二人倒れる。一瞬の出来事。   エルビラ、唯ぼうぜんと、立ち尽くし、死んでいる。二人の、男に近寄って名を呼ぶ。   揺り動かしたときにつく血、両の手につく血。エルビラ、それを見て、泣くような、   すすり泣くような感じから、最後、狂ったような笑いを残して。                   幕        変更点    セルバンティス伯爵夫人のドレス……肖像画へ。    ファノの古布……伯爵夫人のネックレスか、イヤリングへ。    伯爵邸のシーンで、肖像画を、少しずつ位置を変えて出す。最後正面へ。    ファノ、ネックレスを、癖のように扱う。    エルビラと侯爵・異母兄妹……親子へ    メリッサの過去を、どう出すか。
こちらは、隠れストーリーです。




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